桐山建志 /演奏会記録etc


ロマンティックに彩られたバロックの名曲 桐山建志vn/小林道夫pf

バロック作品は一旦忘れ去られたように見えた時代がありました。音楽を学ぶ子どもたちの教本にも登場するバロックの名曲たちが、どのようにして現代に引き 継がれたか、不思議に思われたことはありませんか。この演奏会では、その謎に包まれた物語を探ります。古楽とオリジナル楽器演奏に精通する桐山建志と小林 道夫がモダン楽器を用いて演奏します。

■2019年12月10日(火)19:00開演 東京 JTアートホール
■2020年 2月22日(土)名古屋 宗次ホール 別プログラム

PROGRAM(演奏順)
Johann Sebastian Bach(1685-1750)
J.S.バッハ(W. Weißheimer 編)平均律クラヴィーア曲集
 第1巻[ヴァイオリン・オブリガート付き]より
第1番 ハ長調、 第15番 ト長調


Henry Eccles(c.1670-c.1742)

エックレス(Salmon 編)ソナタ ト短調


J.S.バッハ(W. Weißheimer 編)平均律クラヴィーア曲集 第1巻[ヴァイオリン・オブリガート付き]より
第4番 嬰ハ短調、第9番 ホ長調

Francesco Maria Veracini(1690-1768)
ヴェラチーニ:ソナタ ホ短調 作品2-8
ヴェラチーニ(J.Salmon 編) :ソナタ ホ短調

 --  休憩  --

J.S.バッハ(W. Weißheimer 編)平均律クラヴィーア曲集 第1巻[ヴァイオリン・オブリガート付き]より
第21番 変ロ長調

Arcangelo Corelli(1653-1713)
コレッリ(K.Kreisler 編):ラ・フォリア

J.S.バッハ(W. Weißheimer 編)平均律クラヴィーア曲集 第1巻[ヴァイオリン・オブリガート付き]より
第19番 イ長調、第5番 ニ長調

Tommaso Antonio Vitali(1663-1745)
伝ヴィタリ(L.Charlier 編):シャコンヌ

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全席自由 一般前売4000円 当日4500円 学生2500円 終了

ご予約・お問合せ:オフィスアルシュtel.03-3565-6771   
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バロックの名曲は、どのように伝承されたのか?
そして、その正体は…

これはまた意表を突いた企画だ。
「バロック音楽」をめぐる現代最大の進展は、なんといってもピリオド楽器・ピリオド奏法の再発見にあろう。作品を、書かれた当時の楽器や奏法をもちいて今 一度よみがえらせようという努力が、20世紀後半、豊かな実を結んだのである。そして21世紀の現在、そこで得られた知見は、古楽界に限らず、モダン楽器 による演奏にまで活かされるようになって久しい。

変遷し続ける演奏の世界。これだから目が離せない。
しかし、である。バロック時代とこの再発見時代のあいだの橋渡し期間、つまり19世紀から20世紀初頭までの、いわゆるロマン派の頃のことは、一体どう なったのだろう? それは「バロック軽視」の時代として、もはやお払い箱なのだろうか? 作品の忘却、改ざん、読み違え。多くの古楽再興者たちは、そう 言ってロマンティカーらの所業を断罪したが、それは本当にそうなのか?

今日にまでバロックの命脈をつないでくれた功労者という面はないのだろうか?

現在の音楽界における、死角ともいうべきこの視点。ヴァイオリンの俊英・桐山建志と、ピアノのベテラン・小林道夫が仕掛けてきた今回の企画は、ずばりこの視点から切り込んでくる、まことに興味深く貴重な試みである。

演目に並ぶのは、いずれもロマンティカーの編曲による英・伊・独のバロック作品。さすがはピリオドとモダンの双方に通じた桐山・小林両氏、原曲と編曲との比較演奏も、ヴェラチーニのソナタでしっかりと設けている。
あなたはその換骨奪胎ぶりに驚くことだろう。また曲によっては、「原曲」それ自体がすでに謎めいた正体を秘めているケースもある。どんな正体かだって? それは当日、会場に来てからのお楽しみ―。
              舩木篤也(音楽評論)



J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ[シューマンによるピアノ伴奏付き]

■ 2018年10月20日(金)18:00開演  名古屋 宗次ホール 好評の内に終了しました。
■ 2018年10月30日(火)18:30開演 東京文化会館 小ホール 好評の内に終了しました。

桐山建志 ヴァイオリン
小倉貴久子 フォルテピアノ
2018年10月30日(火)
18:30開演 18:00開場 休憩2回/21:15
終演予定
東京文化会館 小ホール

Program
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ[シューマンによるピアノ伴奏付き]

ソナタ第1番 ト短調 BWV1001

パルティータ第1番 ロ短調 BWV1002

ソナタ第2番 イ短調 BWV1003
パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005

パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006

※2回の休憩を挟んで全6曲を演奏します。

 

全席自由 一般 4500円/学生2500円(終了)

ご予約・お問合せ:オフィスアルシュtel.03-3565-6771

★オフィスアルシュへ申し込む

チケット取扱い:

メヌエット・デア・フリューゲル
東京文化会館チケットサービス tel.03-5685-0650

東京古典楽器センターtel.03-3952-5515
http://www.guitarra.co.jp/

★使用楽器
ピアノ:J.B.シュライヒャー 1845 ウィーン


- シューマンの伴奏譜と向き合う時 -

 

バロック時代の作品には、強弱記号や表情記号、演奏に必要な指使いなどが全く若しくはほとんど書かれていません。19 世紀の人たちは、バロック時代の楽譜そのままでは不完全で、演奏用の楽譜としてそれらを補う必要があると考えていたようです。
同じように、バッハの無伴奏ヴァイオリン曲も、何かを補う必要があるものとして、ピアノ伴奏を付け加えた例がいくつかあります。メンデルスゾーンもパルティータ第2 番の「シャコンヌ」とパルティータ第3 番の「プレリュード」にピアノ伴奏を付けました。そして、
シューマンは無伴奏ヴァイオリン全6 曲ともピアノ伴奏を補いました。

 

ヒンデミット以降、いわゆる古楽の復興、研究が進み、今ではバッハの無伴奏ヴァイオリン曲は何も補う必要のない完結した作品とされていますが、19 世紀はそういう時代ではなかったようです。
シューマンのピアノ伴奏譜を見ると、時々現代の我々が感じている和声とは異なる音が書かれていたり、強弱の指示も無伴奏で演奏するときに自然に考えられる強弱と違うように感じる部分もあるので、伴奏付きで演奏する場合は無伴奏で演奏するときと解釈を、場合によってはテンポ設定も変えなければならないと思います。

 

シューマンのピアノ伴奏譜と素直に向き合うことで、シューマンの、さらには19 世紀の人たちのバッハのイメージというものが見えてくるのではないかと思います。それは、バッハのオリジナルとは違うものかもしれませんが、メンデルスゾーンのマタイ受難曲復活演奏もそうですが、当時の人たちに受け入れられるように編曲して演奏されたことによって、もしかしたら埋もれて忘れ去られてしまったかもしれない数々のバッハの作品が、現代に引き継がれてきました。19 世紀のバッハ像を感じ取ることによって、今後のバッハ演奏にさらに奥行きが生まれる可能性を信じて、この全曲演奏に取り組みます。                       (桐山建志)



★中日新聞にコンサートの紹介記事が掲載されました!