ロッシー二「小荘厳ミサ曲」 2024/05/23(木)19:00  横浜みなとみらいホール 小ホール



18:30開場/19:00開演  

横浜みなとみらいホール  小ホール

 

Gioachino Rossini (1792-1868)

Petite messe solennelle  

小荘厳ミサ曲

12人の独唱者、2台のピアノとハルモニウムのための[1863]

 

澤江衣里S 藤崎美苗S 金持亜実S
布施奈緒子A 青木洋也A 高橋ちはるA
中嶋克彦T 石川洋人T 坂東達也T
与那城敬B 加藤宏隆B 篠部信宏B
渡辺治子pf 丸山麻美pf

西沢央子 Harm

 

全席自由 5000円 

横浜みなとみらいホールチケットセンター 045-682-2000

チケットぴあ https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2403449

イープラス https://eplus.jp/sf/detail/4047260001

演奏会で使用するハルモニウム↑

ー特別寄稿ー

ロッシーニのこと・・・・・・・・・佐竹 淳 
 ジョアキーノ・ロッシーニ(1792-1868)とひさしぶりに再会した(といっても頭の中でのこと)のは、名作として名高いオペラ「セヴィーリアの理髪師」を見た時のことだ。オペラの序曲を聴いているうちにいろいろなことが次々に思い起こされた。
 中学生の頃、ぼくは学校の膨大なレコードの中から気に入った曲だけをテープにとり、家で聞くのが日課になっていた。テープと言っても、カセット・テープのない時代だ。もちろんCDもビデオもインターネットもない。パソコンすらない。名曲をテープ(オープン・テープという)に録音しては毎日のように夢中になって聞いていた。そうした曲のひとつがロッシーニの作曲になる「ウィリアム・テル序曲」という曲だった。だからぼくにとってのロッシーニは「ウィリアム・テル序曲」の作曲者としてのロッシーニだった。ロッシーニの姿かたちはよく知らなかったが、音楽は明快でわかりやすかった。この曲はテレビドラマ「ローン・レンジャー」のタイトル曲として何度となく聞いていたので、なじみがあった。
 ところで、ロッシーニといえばイタリア・オペラ界の重鎮である。ロッシーニに続くのはヴェルディということになってしまうのだろう。しかしロッシーニはオペラ「ウィリアム・テル」を最後に、突然オペラ界から姿を消してしてしまう。まだ30歳代だった。晩年も作曲は続けたが、一方で美食家としても有名になった。今日でも料理にロッシーニの名前を冠したメニューには事欠かない。ロッシーニ風といえば高級な食材をたくさん使った料理を意味する場合が多い。
 そのロッシーニが晩年に書いた2曲の大きな宗教曲のひとつが今回演奏される「小荘厳ミサ曲 Petite messe solennelle」である。濃密で大規模な作品だがなぜか「小Petite」という文字が付されている。おそらく小規模な編成のアンサンブルを前提にしているからなのだろう。2台のピアノ、ハルモニウム、独唱者たちと合唱(重唱)のために書かれた最初の稿は1863年の作というから死の5年前。これが原曲として広く知られているものだ。ロッシーニの真面目な世界観がうかがえる。のちに自らの手でオーケストラ用に編曲したが、この編曲はあまりいい出来ではなかったかあるいは原曲で必要十分と考えてか、ロッシーニ自身、生前はオーケストラ編曲を公開の席で演奏することを許可しなかったという。
 今日の演奏会、原曲を演奏するということだが、いったいどんなふうになるのだろうか。楽しみである。
                  

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更新期日 2024/07/25